私たちの身近なお人形。古来は自然物を素材として“人形(ひとがた)”を作って病気や
災難を除く身代わりとしての道具でありました。それが、“人形(にんぎょう)”として
子どもの愛玩物になってきたようです。
人形も置物として飾られるもの、美術品のように眺めて楽しむものもありますが、
身近に感じられるのは素材の感触を楽しんだり、世話あそび・ごっこ遊びを楽しむ
ためのお人形ですよね。子ども自身がお母さんにしてもらっていることを模倣して
お世話をしてあげている姿をよく目にします。時にはお母さんの立場にになってみた
り、自分がしてもらいたいことをお人形にしてあげて、自分の気持ちを映し出したり
することもあります。嬉しいこと、悲しいことをぶつける存在にもなります。
そんな時は“話し相手”ともなっているのです。
お人形を愛するのは子どもだけではありません。話すことの無くなった高齢者に
お人形を渡すと、突然ことばを発し、話しかけ始めたという事例もあるそうです。
最近、病院でもお人形を治療の説明に使うところが出てきているそうです。
人形の身体を使って治療の場所や方法をを明確にすることで納得し、不安を和らげる
のに役立つというのです。
人の身体のつくりを認識させたい目的ですと、手足の指・目・鼻・耳などはっきりと
したつくりのお人形があります。
いつも一緒にいる安心できるお人形なら感触の良い素材でできたものがいいと思われ
ます。
お人形の形状・表情・素材・大きさ・重さなど、子どもさんが親しめるもの、大人側 の目的・・・。いろいろ考えますが、どれにせよ人の心を引き出すお人形は大切な
玩具です。優しさと親しみを感じられるお人形を選びたいですね。
ジルケ人形
主な素材はコットン、
毛糸肌触りがとても気持ち良く優しい気持ちになります
ナテラ人形
手足の指も分かるようにしているので病院、
保育園などでも使われます。
お世話あそびにもピッタリです。
自在人形
色を付けたり素材を張り付けたりして
楽しむ工作材料。
手足が自在に動くので、身体のつくり、
動きが自然と理解できます。
漫画デッサンにも役立ちます。